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XJR400マニホールド交換&キャブの同調

知人が個人売買で買ったXJR400のメンテナンス中。
これまで、ハンドル交換、スロットル・クラッチワイヤーの交換、リアブレーキシリンダのシール交換などを行ってきて、今回は最後?となるキャブレターのインテークマニホールドの交換。

 


そもそも、このバイク、アイドリングが2,000rpmとなっていて、そこから下げようとするとパラパラと調子が悪くなった。
また、マフラーはショート管で結構やかましいが、どちらかといえば、ガガガガッという異音に聞こえなくもない。

XJR400

知人のバイク、初年度登録は平成6年(1994年)となっており、販売開始から1年が経過したXJR400の初期のバイク。
26年が経過しており、ゴム系の部品などはかなりダメージが・・

ひとまず、アイドリング不調の原因を調べるべく、キャブレターのパイロットスクリューはどんなんかなぁ?とみてみた。

1,2番シリンダーは2.5回転戻しくらいになっていた。
これが規定値らしい。

ところは3番シリンダーは3回転戻し、4番シリンダーは0.5回転戻し。

全オーナーがエンジンが不調なんでテキトーにいじったのか?
これをすべて2.5回転戻しにして様子を見た。

アイドリングを1,000rpmくらいに落としてもエンジンは調子よく回り続けていた。

また、この回転数ではガガガガッという異音はなく安定しているように見えた。

 

 

XJR400 キャブレター

(写真上) 試しに10分位乗ってみたが、エンジンが温まるとアイドリングが2,000rpm以上にあがってきた

しかも、再びガガガガッという異音がするようになってきた。

それに、どうも1気筒着火していない。
キャブをオーバーホールして分かったのだが、原因はスロージェットの詰まり。
スロージェットが詰まり、ガソリンがこないのでアイドリングでは着火していななかったようだ。
スロージェットではなくメインジェットからガソリンが供給されるようになる2,500~3,000rpmくらい以上ではちゃんと着火する。
ということで、全オーナーがパイロットスクリューをテキトーにいじり、それでもなんともならないのでアイドリングを2,000rpm以上にあげていたのではなかろうか?

キャブレターはオーバーホールしたのだが、ガガガガッという異音は直らない。

やっぱ、二次エアを吸い込んでるんでしょうなぁ。

 

XJR400 マニホールドのひび割れ

(写真上) 4本のマニホールドともにヒビ割れは深刻

ちなみに、これはマシな方。写真には撮りづらいが真ん中の2本は特にヒビ割れがすごい。

よっしゃ、マニホールド交換じゃ。

ネットで調べると純正品は1個4,400円くらい。
これにOリングが必要。
とすると4個で2万円近くの出費になる。

サードパーティー製の物には4個で4,000円くらいのものもあるが・・
これらサードパーティー製のものらしき物に交換したHPを見ると、3カ月くらいでヒビ割れが出てきたとの記事もあった。

・・値段相応というところでしょうなぁ。

まぁ、他人様の財布で買うのであるが、耐久性のないものを買って、3カ月後に再び交換じゃまずかろうということで、純正品を買ってもらうことにした。

パーツが届いていざ、交換。

マニホールド交換

XJR400 旧マニホールド

(写真上) キャブレターを取り外したところ

エアクリーナーボックス側のジョイントゴムもかなり傷んでいるが、よほど大きな埃を吸い込むような劣化がなければ、ヨシとしましょう。

 

XJR400 マニホールド取り外し

(写真上) マニホールドを取り外したところ

マニホールドをシリンダーに取り付けているネジの部分にはマニホールドを発注した2~3日前にCRC-556をタップリ吹きかけて浸透させておいたので、難なく緩めることができた。

 

XJR400 マニホールド

(写真上) これが、マニホールド

1,2番シリンダー用と3,4番シリンダー用はパーツ番号が異なっているので要注意。

 

XJR400 マニホールドのOリング

(写真上) マニホールドのエンジンブロック側にはOリングをセットする必要がある

当然これも新品。

 

XJR400 マニホールド交換

(写真上) 取り付けネジは、ネジ山部分にタップリとモリブデングリスを塗り込んで、ウエスでゴシゴシやって、これまでの汚れ落としと焼き付き防止を

・・って、26年の車齢からいって、もうこの部分は外すことはないと思うが。

 

XJR400 キャブレター取り付け

(写真上) 無事、組み立て完了

同調取り

エンジンのガガガガッ音にはキャブレターの同調がとれていないことも要因では?ということで、同調も取り直すことにした。

 

XJR400 キャブレター同調とり

(写真上) バキュームゲージが落っこちないようにハンドル部に紐で固定し調整開始

キャブの同調は基本的には、

  • バキュームゲージの各メーターのバルブを閉じる
  • エンジンをかけて、軽く暖気運転
  • エンジンが暖まって、アイドリングが安定したところでバキュームゲージのメーターのバルブをゆっくり開き、針が大きく振れすぎないようにバルブの開閉度合いを調整。
  • 順次、残りのメーターのバルブも同じように開いていく。
  • 針が振れずに安定している・・と思ったらバルブ閉じ過ぎただけだったりして・・ということがないように注意!?
  • #1と#2キャブレターの間にある調整ネジをゆっくり回してみて#1と#2シリンダーのメーターの振れが同じくらいになるように調整。
  • #3と#4キャブレターの間にある調整ネジをゆっくり回してみて#3と#4シリンダーのメーターの振れが同じくらいになるように調整。
  • #2と#3キャブレターの間にある調整ネジをゆっくり回してみて全部のメーターの振れが同じくらいになるように調整。
  • ざっくりとメーターの振れが同じようになってきたら、3つの調整ネジで最終的な微調整。

というところでしょうか。

最初の状態はこんな感じ

XJR400 キャブレター同調とり

(写真上) 極端に同調が取れていない状態ではなさそう

それに、調整中にエンジンの回転数を上げてもガガガッという異音は多少あるもののあまりひどい音はしなくなっていた。
二次エアの吸い込みがエンジン不調の主な原因で、マニホールドを交換したので完治したみたいですな。

調整完了

 

XJR400 キャブレター同調とり

(写真上) まぁ、これくらい合っていたらヨシとしますか

同調終了後に、アイドリング回転数を調整し、いざ試乗。

しばらく走ってもアイドリングが上昇することもなく、異音もなく無事作業終了。

知人に引き渡して試乗してもらっても特に不具合は感じなくなったということで、メデタシ、メデタシ。

XJR1300

で、他人様のバイクは良いが、実は自分のXJR1300もアイドリング時のガラガラ、ゴロゴロ音が気になったり、加速・減速をしないようパーシャルスロットルで走っている時にも多少ガラガラ音が気になるようになっていた。

自分のも同調取り直しじゃ。

同調取り

現状は・・

XJR1300 キャブレター同調とり

(写真上) あら、#1、#2シリンダーと#3、#4シリンダー結構ズレてる
知人のXJR400より状態は悪そう。(^^;

 

XJR1300 キャブレター同調とり

(写真上) まぁ、こんなもんかなぁ

アイドリング時のガラガラ、ゴロゴロ音もなくなり、アクセルをふかしても軽く回るようになったじゃないの。

もう、何年もかけて徐々に悪くなってきたんでしょうなぁ。
一気に悪化していないから気が付かなかった・・人間と同じですな。

バイクも時折計器を使ってチェックするのも大切ですな。

 

 


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